野生のヒグマは雪が積もり餌がとれずに空腹状態になっていく事と外気温の低下が関係して「冬ごもり」に入るのではないかという説があります。
それを実証する為にベアマウンテンでも餌を与えない期間をもうけています。
また、暖かい日が続き冬ごもりに影響が出るのではないかと心配していましたが、ここ数日の低気圧の影響で外気温もぐっと下がり、獣舎の中でもマイナス5℃に下がり「冬ごもり」の条件は整いつつあります。
自然界では冬ごもり用の巣穴は山の斜面を利用した土穴や岩穴で、まれに樹洞を使用することもあるそうです。そこで先日、クマたちが落ち着いて眠れるように獣舎寝室鉄格子部分にブラインド(コンパネを使用)を取り付けて部屋の中を暗くしました。
寝ているクマの様子を観察できるように小さなのぞき窓もついています。
私もクマの気分を味わいたく部屋に入ってみると、薄暗く思いのほか静かで外の世界から隔離された別世界のようでした。
「これから数ヶ月も眠って過ごすなんて…」ヒグマの素晴らしい能力に改めて感心させられました。
ブラインドを取り付ける前は飼育係が獣舎に入るとクマ達はそわそわと落ち着かない様子でしたが、ブラインドを取り付けてからは、一部のクマに落ち着きが出始めました。
〜ワラ編〜につづく 【伊藤】